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「たかがボウタイ、生地や素材にそれほどまで拘るのか」その1

男の首に巻く布、フランス語でグラヴァットという。

男の首に巻く布、フランス語でグラヴァットという、時は16世紀、ちょうど三十年戦争のさ中である、フランスはクロアチア人を傭兵として起用していた、ある時、

フランス王ルイ十三世が、クロアチア兵の首に巻く鮮やかな布を指してこれはなんという?
と問うたそうである、王の側近は、クロアチア兵のことだと錯覚し、あれはクワトロ(フランス語でクロアチアという意味)であるというべきところ「グラヴァット」答えた。

DmytroBortniansky王は、「左様か、あれがグラヴァットというものか」とクロアチア兵の首に巻く鮮やかな布と理解したのである。
そんな例は、いくつも聞く、洋菓子のカステーラがそうである、幕府の役人がオランダ人の洋菓子を見て「これはなんだ?」

と尋ねる、オランダ人は洋菓子の箱の絵を尋ねられていると思い「カステーラ」と答える。
「カステーラcasutero」オランダ語でお城という意味であるそうだ。
これとて、言い伝えであり確たる証拠はないのである。
世の中は誤解の連続で成り立っていると感じるのは政次郎だけであろうか。
さて、今からお伝えする話は、「たかがボウタイ、生地や素材にそれほどまで拘るのか」についてお話をさせていただくと。

西洋のネクタイ生地は、英国製、いや、どの産地であっても重いシルクが極上とされている。

特にジャガード織など、複雑な文様が織り込まれている、生地を裏返すと様々な色糸が複雑に絡み合っている、

ジャガード織は入念な織文様が表現でき、結んだ時に立体感と優しいドレープが生まれる、つまりふっくらと仕上がるのである。
京の伝統織物、西陣織もジャガード織で、絢爛豪華、立体感がある。
たくさんの色糸を使うことでシルクの重量感が生まれる。裏地を使わないセッテピエゲやクワトロピエゲに仕立てるのには、ある程度の厚みと重量感が必要なのである。
その点、ジャガード織はネクタイにするには最適な生地だといえましよう。

何故、MASAZIROは着物の生地に拘りをもつのか?

次回は、その2、をお伝えしたいと思います。

 

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